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補助金があるのは聞いたけど、うちが何に使えるのか分からない

京都の経営者から、この言葉をよく聞きます。ツールの情報はいくらでも出てきますが、自社の業務に当てはめる部分は誰も教えてくれません。制度の一覧と、業務への当てはめ方の両方を並べます。

京都の中小企業は、AIを何から始めればいいですか?

毎週1時間以上かかっている手作業を1つ選び、そこだけAIに置き換えてください。全社導入や業務全体の見直しから入ると、検討だけで半年が過ぎます。1つの作業で時間が減った実感が出てから広げるほうが、結果的に早く進みます。

選ぶ基準は3つあります。

  1. 毎週くり返している — 月1回の作業では、効果を実感する前に忘れます
  2. やり方が人によって変わらない — 人によってやり方が違う作業は、AIに渡してもうまくいきません
  3. 間違えても取り返しがつく — 見積書や契約書のような、誤りが即損失になる業務は後回しにします

この3つを満たす業務は、多くの会社で次のどれかに当てはまります。

最初にやってはいけない進め方

社内で「AI推進担当」を任命して、その人に何をするか考えさせる進め方は止まります。担当者は本業を抱えたまま情報収集から始めることになり、比較検討で数か月が消えます。

いま困っている作業を先に1つ決めて、それから手段を探してください。順番を入れ替えるだけで、比較検討に消えていた数か月がまるごと不要になります。

京都でAI導入に使える補助金・支援制度にはどんなものがありますか?

京都市には2026年度(令和8年度)時点で5つの制度があります。補助上限は40万円から500万円まで、補助率は2分の1から5分の4までと幅があります。いずれも2026年9月時点で今年度の募集は終了しているため、次年度に向けた準備期間として使ってください。
制度名対象補助上限補助率令和8年度の募集期間
京都市デジタル化推進プロジェクト(デジタル導入枠) 京都市内に主たる事務所または事業拠点を持つ中小企業等 40万円5分の4以内 2026年2月24日〜5月29日17時必着(50社程度)
京都市デジタル化推進プロジェクト(デジタル展開枠) 同上 100万円3分の2以内 同上(150社程度)
京都市AI・ロボティクス導入支援PoC補助金 京都市内に主たる事業所または事業拠点を持つ中小企業等 200万円(税抜)3分の2以内 2026年7月3日〜7月31日17時
京都市DXモデル構築プロジェクト 京都市内に主たる事務所または事業拠点を持つ中小企業等 300万円2分の1以内 2026年4月10日〜6月12日(5社+追加5社)
グローバル展開支援中堅企業創出プロジェクト(京都市DXによる生産性向上支援事業) 京都市内で製造業を営む中小企業 500万円2分の1以内 2026年5月11日〜6月30日17時(3社)

※ 表は横にスクロールできます

出典はいずれも京都市の公式ページです。

国の制度も併せて確認してください

国の「IT導入補助金」は、2026年からデジタル化・AI導入補助金(正式名称:中小企業デジタル化・AI導入支援事業費補助金)に名称が変わりました。AIを含むITツールの導入が対象で、公募は年度内に複数回あります。最新の枠と締切は公式サイトで確認してください。

制度を選ぶときに見るべき点

補助率と上限額だけで選ばないほうがいいです。京都市の制度は、上限が小さいものほど専門家の派遣がセットになっています。何をすべきか決まっていない段階では、金額の大きさより、計画づくりを手伝ってもらえるかどうかで選ぶほうが前に進みます。

創業まもない会社は対象外の制度があります
京都市デジタル化推進プロジェクトとDXモデル構築プロジェクトには、いずれも「開業・設立から1年未満の事業者は対象外」という条件があります。創業したばかりの会社は、この2つを外して検討してください。

京都でAIについて無料で相談できる窓口はありますか?

あります。京都AI協会が企業のAI導入相談を無料で受け付けています。2026年7月に設立され、2026年10月3日に設立記念式を予定している団体です。相談にあたって入会の必要はありません。

京都市の補助金についての相談は、公益財団法人京都高度技術研究所(ASTEM)が窓口になっている制度が複数あります。AI・ロボティクス導入支援PoC補助金とDXモデル構築プロジェクトは、いずれもASTEMが運営事務局です。

公的な窓口は制度の説明と計画づくりに強く、実際にツールを組んで動かすところは範囲外になることが多いです。相談先を選ぶときは、どこまでやってもらえるのかを最初に確認しておくと、二度手間になりません。

AI導入で最初に成果が出るのは、どの業務ですか?

「話した言葉や撮った写真を、読める文章にする」工程です。この工程は業種を問わず時間がかかっていて、しかも判断がほとんど入りません。値付けや与信のような判断そのものをAIに任せる使い方は、成果が出るまでに時間がかかります。
業種時間が減りやすい作業
工務店・リフォーム現場写真とメモから施工事例ページを作る、見積り依頼への一次返信
クリニック・歯科院内の掲示物や案内文の作成、求人原稿の下書き、問い合わせへの定型返信
美容室・サロン予約前の質問への返信、キャンペーン告知文、スタッフ紹介の原稿
士業面談記録の要約、資料の下読み、案内文の作成
製造業日報の集約と要約、作業手順書の整備、社内問い合わせの回答
小売・飲食メニューや商品説明の作成、口コミへの返信の下書き

いずれも共通しているのは、現場の人が「話せば説明できるのに、文章にする時間がない」作業だという点です。この作業をAIに渡すと、現場の負担を増やさずに発信量が増えます。

実際にどんな仕組みが作れますか?

既存のサービスをつなぐだけで、現場の写真と音声メモから記事の下書きまで自動で作れます。特別な開発環境は要りません。私が自分の業務のために組んで動かしている仕組みを、そのまま例として挙げます。

LINEに写真と音声を送るとブログの下書きができる仕組み

  1. 現場でスマホから、写真数枚と音声メモをLINEに送る
  2. 音声が自動で文字起こしされる
  3. 写真の内容をAIが読み取り、本文とキャプションを組み立てる
  4. WordPressに下書きとして保存される
  5. 人が最終確認して公開する

現場ですることは、写真を撮って一言しゃべることだけです。文章を書く工程が消えます。

前月の投稿データから次の企画を出す仕組み

投稿ごとの保存数や再生数をまとめて読み込ませ、伸びた投稿の共通点を抽出させます。人が数字を眺めて仮説を立てる時間が、大きく減ります。

導入事例ではありません
これらはクライアント企業に納品して稼働している導入事例ではありません。私が自分の作業を減らすために組んで、実際に通した仕組みです。同じ構成を他社向けに組むことはできますが、他社での運用実績としては語りません。
田子
動くところまで自分で作ってから話すようにしています。作ったことがないものは、提案してもだいたい外れます

AI導入がうまくいかない会社には、どんな共通点がありますか?

3つあります。現場が使う場面を決めていないこと、時間を計っていないこと、そしてAIに入れてはいけない情報を決めていないことです。

1. 現場が使う場面を決めていない

「全社でChatGPTを使えるようにしました」で終わっている会社は多いです。アカウントを配っただけでは、現場は普段どおりのやり方を続けます。「この作業のときは、この手順で使う」まで決めて初めて定着します。

2. 時間を計っていない

導入前に何分かかっていた作業が、導入後に何分になったのか。これを測っていないと、続けるかどうかの判断ができません。ストップウォッチで2回計るだけで構いません。数字があると、社内の反対意見にも答えられます。

3. AIに入れてはいけない情報を決めていない

3つ目は、うまくいく・いかない以前の話です。顧客の個人情報、患者の情報、契約内容、未公開の売上データは、外部のAIサービスにそのまま入れないでください。何を入れてよくて何がだめかを、A4一枚のルールにして共有しておくことをおすすめします。

自社でやるか、外注するか、どう決めればいいですか?

社内にツールを触るのが好きな人がいて、その人に月10時間を確保できるなら自社で始められます。確保できない場合は、最初の仕組みづくりだけ外に出して、運用は社内に残す形が向いています。
自社でやる最初だけ外注すべて外注
初期の社内工数月10〜20時間月2〜4時間月1時間
費用ツール代のみ構築費+ツール代月額費用
立ち上がりの速さ遅い速い速い
社内にノウハウが残るか残る残る残りにくい
向いている会社触れる人がいる最初の一歩で止まっている継続的に増やしたい

私が多くの会社にすすめているのは、真ん中の「最初だけ外注」です。1つ目の仕組みを一緒に作って、動くところまで確認したら、2つ目からは社内で増やしていく形です。この進め方だと、外注費は初回に集中し、その後は社内で回せます。

すべてを外に出す形は、担当者を置けない会社には合います。ただし社内にやり方が残らないので、長く続けるつもりなら、いつ社内に引き取るのかを契約の時点で決めておいてください。

費用はどれくらいかかりますか?

生成AIのツール利用料は1人あたり月2,000〜4,000円、仕組みを組んでもらう場合の構築費は内容によって10万円台から数十万円が目安です。京都市の補助金を使えば、この構築費が補助対象になる制度もあります。

金額の話をするとき、多くの会社が構築費だけを見ます。しかし判断の材料になるのは、その仕組みで毎月何時間が浮くかです。月10時間が浮く仕組みなら、時給2,500円換算で月25,000円の価値があります。1年で30万円です。この計算をしてから金額を見ると、判断がぶれません。

よくある質問

京都市の補助金は、今から申し込めますか?
2026年9月時点で、令和8年度の京都市の制度はいずれも募集を終了しています。次年度の公募は例年2月から7月にかけて順次始まるため、それまでに何をやりたいかを固めておくと申請がスムーズです。国のデジタル化・AI導入補助金は年度内に複数回の締切があるので、公式サイトで確認してください。
従業員5名の会社でもAIを導入する意味はありますか?
あります。むしろ人数が少ない会社のほうが効果が出やすいです。1人が複数の役割を持っているため、文章づくりや記録づくりの時間が本業を圧迫しているからです。
社内に使ってくれない人がいたらどうしますか?
全員に使わせようとしないでください。まず1人、興味のある人に絞って使ってもらい、その人の作業時間が減った実績を社内に見せるほうが早いです。反対している人を説得する材料は、他社の事例ではなく自社の数字です。
作った仕組みが動かなくなったときは、誰が直すのですか?
契約時に決めておく項目です。外注で作る場合は、保守を月額に含めるのか、都度対応にするのかを書面にしてください。あわせて、どのサービスをどうつないでいるかの構成図を受け取っておくと、別の担当者でも直せます。
AIに任せると品質が下がりませんか?
任せる範囲によります。文章の下書きや記録の整理は品質が安定しますが、最終的な判断や、顧客への約束にあたる部分は人が確認してください。下書きまでをAI、確認と決定を人、という分担にすると崩れません。
個人情報をAIに入力しても大丈夫ですか?
入力内容を学習に使わない設定があるサービスもありますが、設定の有無を確かめるより先に「入力しない情報」を決めておくほうが確実です。
AI導入とSNS運用は関係がありますか?
あります。SNSやブログの発信は、現場の情報を文章と動画にする作業そのものです。ここにAIを挟むと、発信の量を増やしても現場の負担が増えません。

まとめ

京都でAI導入を相談する

どの作業から手をつけるべきかを、その場で一緒に決めます。制度の話だけでも構いません。

30分の無料個別相談を予約する オンライン/全曜日9時〜22時で調整できます
田子篤(たご あつし/はる)
京都市下京区・個人事業/SNS運用支援・AI業務支援
  • 小学校教員を14年務めたあと、36歳でプログラミングスクールに通いエンジニアに転職
  • エンジニアとして1年後にフリーランスへ。その後Instagramを軸に発信を始め、5か月で1万フォロワーを達成
  • これまで運用してきたアカウントの総フォロワー数は約11万人
  • IT系企業のTikTokアカウントを1年でフォロワー4万人まで運用
  • 中古車販売店のInstagram運用代行で、1年でLINE公式アカウントの登録者を900名増やし、問い合わせ件数も増加
  • 現在は京都の中小企業向けに、生成AIを使った業務支援とSNS運用支援を提供

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